ユニークなカッター部は一点支持(カンチレバー)構造と、高剛性なステンレス製で自在な造形が可能な極細ニードル
ヒイトカッターの特長その1：カンチレバー(一点支持)のオープン構造で、カットの自由度は∞(無限大)
ホルダーに取り付けられた「ヒイトニードル」と呼ばれるカッター部は、先端に支持部がないオープン構造になっています。
このため一般的なヒーター線を弓(アーム)で張る構造のクローズドタイプのスチロールカッターとは異なり、弓の先端支持部やアームの奥行きで切断範囲が制限されることがないのでスタートする場所を選ばず、大判ボードの真ん中に自由な形の開口部を設けたり、立体ブロックに非貫通の穴を掘り込むなど、クローズドタイプでは困難だった自在なカッティングが楽しめます。
ヒイトカッターの特長その2：有効長70mm、直径1mmの極細で高剛性なステンレスニードル
ヒーター線を弓(アーム)に張った従来のスチロールカッターでは、通電するとヒーター線が熱膨張で延びて弛むので、切断面が真っ直ぐにならず歪んでしまいます。
しかしその弛みを吸収するためスプリングなどで張力をかけてヒーター線を張り続けると、徐々にヒーター線が延びると同時に痩せてしまい、簡単に断線につながります。
その点「ヒイトニードル」は有効長70mm、直径1mmの極細ながら高剛性のステンレスパイプに発熱体を通した剛体構造で、裸のニクロム線と違ってたわみは殆ど生じずヒーター線の延び痩せも生じないため、長時間歪みのない狙った通り正確な切断面が得られます。
ヒイトカッターの特長その3：彫り込む・削ぎ落とすなど、独自の造形が可能なカーブ(曲線)ニードル
高剛性ステンレスパイプ構造ならではの特長、それはベンディング(曲げ)加工によって様々な形状のニードルが作れること。ヒィトカッターセットの標準付属品としてS型(直線)に加え、U型、L型の3種類があります。
- S型(直線)：基本となるストレート型。
- U型：直径25mmのU字型で彫り込み用。
- L型：先端を直角に曲げられたL型は角落としにも。
カンチレバー構造は切断するだけではなく、これまで困難だった非貫通加工も実現しました。例えばブロックをストレートニードルで三方から彫り込めば、容易に角を保護する緩衝材を作ることが可能ですし、直径25mmの半円形形状の「U型」ニードルは溝の掘り込みが自由に行なます。
また先頭部が90°曲がった形状の「L型」ニードルはブロックの内側を広く深く削ぎ取っていくなど、ストレート形状のみでは困難な多彩な加工が可能です。
また標準付属のU型ニードルとL型ニードルに加え、細く深く彫り込むのに最適なカーブ径6.5mmの「U06型」、強弱の変化をつけた文字の彫り込みなどに向いたカーブ径12mmの「U12型」が新たに登場。
さらに今後、ニーズに応じた独自形状のニードルのカスタム製作のご相談を受け付ける予定です。
ヒィトカッターの特長その4：素材の密度や硬さに合わせて無段階に切断速度の調整ができるパワーパック
一口に発泡材料といってもその種類はさまざまですが、ヒイトカッターは一般的な発泡スチロール(EPS)、押出発泡スチロール(XPS／例：スタイロフォーム、カネライトフォーム)、発泡ポリエチレン(EPE)、発泡ポリプロピレン(EPP)など、多くの発泡材料をスムーズに切断することができます※。
※一部の発泡ウレタンなど切断面が炭化する材料があります
また発泡スチロールでは発泡密度を「倍率」で表します。倍率は低いほど密度が高いので固くて重くなり、高いほど密度は低いので柔らかく軽くなります。
こうした材質や倍率の違いで生じる硬さの違いも、パワーパックのツマミで無段階に温度調節ができるので、細かい加工の時は低温によりスローで、硬質で溶けにくい場合は高温で高速に、など素材と加工方法に合わせた切断速度のコントロールが可能です。
セット内容
